この歳になると、「何歳からいくら貰えるのか」は、大変気になるところであり、定期的な”年金チェック”が重要になってきます。
いまの平均的な受給額は、月額15万円強といったところのようです。
悲しいことに、現役世代の給与の差ほど、年金には差が出ないので、高給取りだった方にとっては、「何だこれっぽちか」と、愕然とする内容ではないでしょうか。
ご自身の受給予定額は、「ねんきんネット」で確認できます。
https://www.nenkin.go.jp/n_net2/index.html
企業年金は、制度が存在する会社とない会社があります。
もらえる企業でも、その規模や内容がまちまちで、且つ、センシティブな内容であるからか、検索してもなかなか出てきませんが、大企業ですと、だいたい2千万円前後といったところでしょうか。
一時金でもらう場合と、年金として毎月(?)貰う場合と、色々あり、且つ、後者の方に関しては、80歳(15年保証)で打ち止めだったり、懐が深い会社の場合は、終身であったり、色々です。
年金がすごく多いと評判なのがNHKさんで、
で 検索すると 年金基礎額は、232,940 円で、その上に処遇区分による加算の上限は、189,460 円となっており、軽く40万円オーバー。前述の国民+厚生年金とあわせると、「年金で月給60万円プレイヤーがたくさん」というウワサは、当たらずとも遠からず、の感じはいたします。さすが、皆さんからの受信料で成り立っている公共放送NHKさんです。
トヨタ自動車はさすがに太っ腹で、企業年金が月額21万円だとか。
もともとの給与も高いから「1階+2階」部分も高いでしょう。そうすると年金3階合計で、月収40万円を超えてくるイメージです。
年金受給者で毎年確定申告を要する所得層の方々ですね。
まあ、普通の一般市民はそうは行かないでしょう。
一般的な、そこそこの企業に、定年まで勤め上げたモデルとしては
- 国民プラス厚生年金 15万円
- 企業年金 よくて10万円
- 妻の年金 6万円
合計 31万円 これなら 何とか暮らしていけそうな感じが出ますね。
月次の定常的支出を上記以内で収めて、その他一過性の支出(旅行やリフォーム)などは資産からの取り崩しで対応するというイメージかと。
企業年金が無い方は、自分年金としてイデコをやっておくのが重要です。
とにかくイデコは税制優遇がすごい。掛け金は所得控除、運用益も非課税、受け取りも非課税という、なんとも美味しい話なので、Max積み立て(企業年金がない会社にお勤めの方は月額23,000円まで)が強く推奨されます。
仮にiDeCoで1,000万円の積み立てができれば、65歳〜75歳の前期高齢者の期間に使える年間100万円ずつの「追加年金」ができるので、孫と遊んだり、旅行に行ったり、生活が困難になることを想定したリフォーム等の資金に充当することができますよね。
自分の親などをみてると、アクティブに活動できる期間はたぶんその程度で、その後は徐々に活動も減り、つまりお金を使うところが少なくなってくるということです。
しかし、企業年金もIDECOも無い人はどうすべきか、というと
この方の手法は参考になろうかと思います。
優良企業で、配当利回りが高いところに分散投資をおこない、6000万円投資すれば、年間240万円、毎月平均で20万円ほどの配当金が作れるという こういう話です。
具体的なポートフォリオとしては、このような形で推奨されています
①倒産する可能性が極めて低い業界大手の中から、②PERがさほど高くなく、③EPSに対する配当(配当性向)が無理しているものではなく、④配当利回りが良い(できれば累進配当)銘柄を選び、⑤分散投資する、ということです。
そうやって見ると、三井住友FGの5.39%は、上記の中でもずば抜けて良い感じ。
利回りだけみると、JTの方が上ですが、配当性向が75%と、利益の大部分を吐き出してしまっているところがSMFGと違う。
また、著書では東京電力の話にも触れています。入社した頃、株好きの先輩から「東電を買え。配当だけでも結構いいし、株価はすごく安定してるんだ」という風に勧められた方は多かったと思います。自分もその一人です。
ところが、福島第一原発事故が発生し、株価は1/10となり、以降無配継続という惨状です。
予測できないことは必ず起こります。
コロナももちろんその一つだし。
今年の上半期だけみても、ロシア→ウクライナ侵攻、インフレ、資源高、利上げ→ハイテク株下落と、「みんな予想してなかったこと」ばかりですよね。
lookingforwardtofire.hatenablog.com
なので、三井住友FGがいくら絶好調(優良企業&利回りGOOD)であったとしても、"don't put all your eggs in one basket"という名言に従い、分散投資を心がけるべきだと著者は主張します。
優良企業20銘柄に平均的に投資すれば、仮に1社が東電みたいなことになったとしても、ポートフォリオ上のダメージは5%なので、残りでまだカバーできる、ということです。2社にしか投資してなければ、1社が暴落したら資産が一気に半減するということです。
大企業お勤めの皆さんも、自社株の持株会も魅力的でしょうけど、資産形成という意味では、上記を参考に分散させておいたほうがいいということになります。
できあがりの「あるべき姿」としては
・公的年金(夫婦で)22万円
・配当収入 10万円(保有株3,000万円分@利回り4%)
配当収入となる元手の3千万円を貯めるのが大変は大変ですが、引退まで未だ時間がある方はぜひチャレンジしてみる価値があります。若い頃からコツコツと天引きでためていけば、それ程困難な額ではないかもしれません(もちろん、環境にも大きく依存しますが)。
これで「ご自身の3階建て」で月収40万円が達成できると、トヨタ自動車OBのレベルに匹敵する、完全なる勝ち組かと存じます。